利益準備金

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勘定科目の一つである「利益準備金」(読み仮名:りえきじゅんびきん、分類:純資産)に関する解説です。どういった時に使用される勘定科目なのかの説明と、具体的な仕分けのサンプルを掲載しています。

利益準備金とは

利益準備金とは、配当を支払う場合に支払額の10分の1を、資本金の4分の1になるまで積み立てるものです。

利益準備金は利益を源泉としています。資本準備金と利益準備金の合計額が資本金の4分の1まで達するまで積立を行う必要があります。利益準備金を取り崩して使用するには、(1)会社の欠損金の補填、(2)資本金への組み入れ、(3)法定準備金のうち資本金の4分の1相当額を超えた金額の減少、などに限定されています。

利益準備金はどのような時に使用されるのか

「利益準備金」科目がどういった時に使用されるものなのかについて確認します。

配当金を支出する場合

決算時に配当金を支出する場合には、累積額を考慮したうえで利益準備金を支出します。

(借方) (貸方) 
繰越利益剰余金xxxx 利益準備金xxxx

利益準備金の取り崩し

利益準備金も使途は限定されますが取り崩して利用することができます。資本金に組み入れる場合は次のようになります。

(借方) (貸方) 
利益準備金xxxx 資本金xxxx

「利益準備金」科目の仕分けサンプル

では具体的な取引毎に仕訳のサンプルを見ていきます。

株主総会において剰余金の中から配当金300万円を配当することに決定した。

(借方) (貸方) 
繰越利益剰余金 3,300,000 未払配当金3,000,000
   利益準備金300,000

累積赤字400万円の補填のため資本準備金200万円と利益準備金200万円を取り崩した。

(借方) (貸方) 
資本準備金2,000,000 繰越利益剰余金4,000,000
利益準備金2,000,000   

( Written by Tatsuo Ikura )